赤ちゃんの快適睡眠空間の作り方〜Philips Hueを活用

背景

うちの娘は、現在2ヶ月齢である。

娘は1ヶ月半頃から夜はよく寝るようになり、現在では、しっかりと昼夜のリズムがあり、夜はぐっすり寝てくれている。

これは、照明環境が大いに関係しているのではないのかという観点から、我が家の照明環境についてまとめてみる。

照明環境

私がよく寝れるようにという配慮から、奥さんと娘はリビングダイニングで生活している。

リビングダイニングは16畳程度で、そこに、4つのフロアランプを設置している。

2つはリビング側、もう2つはリビング側に設置されている。4つあれば充分な明るさが得られる。

4つのライトはPhilips Hue White Ambianceで構成されている。ランプ類は全てIKEAで調達した。

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 運用

朝及び日中はシーリングライトを点灯するが、夕暮れのタイミングでリビング側のシーリングライトは消灯し、4つのHueライトを点灯する。明るさは100%で白色と暖色の間あたりに設定する。

夕暮れ時は、夕飯の用意等があるので、ダイニング側のシーリングライトは点灯している状態である。

夕飯の準備が終わった頃（7時頃）からシーリングライトは全て消灯し、4つHueのみで照明をまかなう。まだ明るさは、100%で色温度も変化させない。

お風呂に入れた後、授乳するタイミングで、明るさを30%にし、暖色に設定する。

入眠したら、娘が寝ている近くのライトは最も暗くし、他の3つのライトも、生活に不自由がない程度に暗くしていく。

効果

お風呂後の授乳のあとは、割とすんなり寝る。本人が寝る時間なんだとわかってくれている気がする。

2ヶ月超えた今、起こさないと4時近くまで寝てしまう。

授乳中に寝てしまい、ゲップをしない場合が厄介だが、ゲップを4〜5回した後に、勝手に入眠モードに入ることが多い。寝かしつけに手こずることがない。

科学的根拠（後付け）

日本赤ちゃん学会の学会誌「ベビーサイエンス」2016.vol.16に「胎児・新生児の眠りの発達」という論文があり、照明環境を整えることが睡眠に良い影響を与える確信を得た。

www.crn.or.jp

引用文献まで読む気力が無かったので、ご容赦頂きたい。

まず、1日を1日たらしめるリズム、サーカディアンリズム（概日リズム）というものが、体に備わっている。サーカディアンリズムは、目からの光刺激と視交叉上核という脳の部位が大きく関与している。端的に言うと、明るくなると目が覚めて、暗くなると眠くなるリズムを作り出している。

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは、体が発達していないため、そのリズムが形成されていないので、ウルトラジアン・リズムという3〜4時間周期で目が覚めたり眠くなるリズムで生活している。

サーカディアンリズムにより、夜になると視交叉上核からメラトニンを作れという命令が体に出て、メラトニンが作られ眠くなる。

出生時にはすでに昼夜の明暗環境を知覚することができ、この明暗環境が眼球から視神経を介して、視神経に直結する「視交叉上核」の生物時計の働きを調整する。マウス新生児の実験から、恒明環境が新生児の生物時計を細胞レベルで 乱すことが明らかになった。生物時計の本体である「視交叉上核」は約2万個の神経細胞の集合体である。この神経細胞1つ1つは、明暗環境ではサーカディアン・リズムをもち、24時間周期で活動レベルの上昇・下降を一斉に 繰り返している。ところが、恒明環境では、この神経細胞間の協調が崩れ、個々の神経細胞がバラバラのタイミ ングで活動し始める。つまり、新生児の生物時計にきちんとした24時間のリズムを刻ませるのには、明暗環境を 整えてあげることが重要だ。

 「胎児・新生児の眠りの発達」より

赤ちゃんも、目で明るいか暗いかは認識できていて、その刺激は視交叉上核に届く。つまり、サーカディアンリズムが形成されようとしている。

夜は、夜なりに暗くすることが明暗環境を整えることが重要である！

Philips Hueの利点

まず、色温度や明暗をここまで細かく設定できる照明が思い当たらない。赤ちゃんに夜が来たと伝える設定ができる照明として最適である。

スターターセットには、リモコンが同梱されており、リモコンを押すごとに、明かりを暗くしていくような設定を作ることが可能である。

我が家はgoogle home miniも導入しているので、明るさを

「ねえgoogle、スタンドライトの明るさを20%にして」

といった形に、赤ちゃんを抱っこした状態でも変えることができる。

また、iPhoneからも明るさと色温度を変えることができる。シーンを作成しておけば、細かい設定がシーン選択で可能である。

設定していないが、時間によってルーティンを組むことも可能なので、何もせずに照明を変えることもできる。

まとめ

赤ちゃんの入眠に良い影響を与えたいのであれば、Philips Hueの導入はオススメである。

また、今回紹介した論文の中に、新生児期の光環境が大人になってから影響を与えるかもしれないとの記載があったので引用しておく。

新生児期に経験する光環境が、生物時計「視交叉上核」の性能を決めてしまうという「光インプリンティング現象(光環境の刷り込み現象)」も動物モデルを使い近年報告された。これは新生児マウスを対象とした研究で、昼16時間・夜8時間という昼間の時間が長い光環境で保育されると、生物時計が刻む周期が短くなるという結果だ。この周期は新生児マウスが大人になって、昼と夜の長さが同じ光環境で生活しても(昼12時間・ 夜12時間)、昼より夜が長い光環境で生活しても(昼8時 間・夜16時間)、新生児期に形成されたものと同じ短い 周期が維持されることが分かった[33]。このように新生児 期の光環境は、睡眠を制御する生物時計「視交叉上核」の 性能を決め、その後の睡眠の発達あるいは睡眠習慣が関連する肥満・高血圧といった様々な症状に影響を与えて いるのかもしれない。

 「胎児・新生児の眠りの発達」より

現代社会は、夜でもとにかく明るい。そのような環境が娘に影響を与えないように、細心の注意を払いたい。

Philips Hueの導入は、赤ちゃんだけでなく、大人も夜になると眠くなりやすいので、大人にも大きく影響を与えている。

 我が家のPhilips Hue導入は、満足な結果をもたらしている。

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